インタビュー 一般社団法人FOOD WITH YOU代表理事の畠田拓様 商標登録の喜びの声
- 企業名:一般社団法人 FOOD WITH YOU(フードウィズユー)
- 業種 :生活様式提案事業
- 所在地:東京都中央区
- 代表者:畠田 拓様
- 利用サービス:「FOOD WITH YOU」「日の丸食」の商標登録等
- 商標登録番号:商標登録第5731405号
- 商標登録番号:商標登録第5757303号
- 聞き手:アイネクスト特許事務所 代表弁理士 津田宏二
- 一般社団法人FOOD WITH YOU 代表理事 畠田 拓様
- 「FOOD WITH YOU」はこちら→
事業にかける熱意や夢を汲んでくれる弁理士さん
津)畠田さんと初めてお会いしたのは3年ほど前の勉強会でしたね。
畠)そうですね。そこからしばらくご無沙汰していましたが、昨年(2014)の9月に一般社団法人を立ち上げて、その後アイネクストさんに商標登録の取得をお願いしました。
津)ご依頼ありがとうございます(笑)。では、商標登録を弊社アイネクストに依頼いただいた理由をお聞きしてもいいですか?
畠)まぁ、何回かお会いして飲みに行ったりもしていたので(笑)、津田さんの人柄は信頼できると思っていましたし、あとは私が展開しようとしている事業に興味を持ってくれると思ったからですね。
津)確かに畠田さんが取り組んでいる今のビジネスモデルは面白いですね。お話を伺っているうちにこちらもワクワクしてきます。
畠)そうそう、そういうふうに私たちの事業を自分ごととして考えてくれる人に依頼したかったんですよ。商標登録って言わば事業の顔ですから、私たちが事業にかける熱意や夢を汲んでくれる方じゃないと託せないというか・・・託したくないですよね(笑)
小さな企業こそ商標登録の取得が重要
津)畠田さんは、ここ半年の間に弊社アイネクストを通して「FOOD WITH YOU」と「日の丸食」というふたつの商標を取得されましたが、そもそもなぜ“商標登録”しようと思われたんですか?
畠)ああ、それは知財戦略のひとつとして商標登録を活用しようという考えがあったからですね。
津)知財戦略、もしくは単に知的財産という言い方もしますね。最近よく耳にするようになりました。
畠)私はもともと会計事務所で働いていたので、事業計画や経営戦略を学ぶ機会も多かったんです。尊敬する弁護士の先生から「企業の発展は知財戦略と共にある」と学ばせていただき、それを実践していこうと思っています。
津)登録商標を企業戦略に生かしていくという考え方ですね。
畠)ええ。弊社はある種エンターティメント事業で、他にあまり類のないビジネスモデルですが、まだまだ規模は小さい。これを今後、ある程度の独自性は保ちつつ大きく成長させるためには、まず商標登録だろう・・・と。
津)企業の規模に関わらず商標登録は有効ですからね。
畠)そうですね。でも実際は大企業より私たちのような小さい企業ほど効果的な気がします。持っていることで身を守ることもできますし、顧客から信用を得たり、宣伝に使うこともできる。
津)登録商標がないと、例えば市場を他社に独占される可能性もあるわけで・・・。
畠)そうなんですよね。最終的には経営者判断になると思いますが、商標登録は取得しないリスクの方が圧倒的に大きいと判断しています。
農業や食を通じて人と人を結びつける「FOOD WITH YOU」
津)最初に取られた登録商標「FOOD WITH YOU」についてお伺いしたいと思います
畠)「FOOD WITH YOU」は社団法人名で、「私が楽しむあなたとの食事」という意味です。あなたと食事することは楽しい、あなたも楽しんでね!という明るくて前向きなメッセージが伝わるといいなと思って考えました。
津)“私が楽しむ”というのは、主体的な行動を促すということですか?
畠)そうです。「FOOD WITH YOU」はお仕着せではなく、自ら自発的に関わってもらう“食”の仕組みを提供したいと考えているんです。
津)例えばどんな仕組みですか?
畠)畑を耕す、種を蒔く、収穫する、食べるといった消費者と生産者を結ぶ農業体験の実施。企業の社員食堂で寄附付きの特別メニューを提供して得た寄附を農業の活性化や従事者の雇用へ還元するなどです。企業にとってはCSR(社会的な責任)として、社員食堂を有効に活用いただいております。複数のプロジェクトが絡み合った循環型の仕組みですね。
津)そもそも会計事務所や経営コンサルタントと活躍してきた畠田さんが、食や農業の業界に転身したのも不思議な気がしますが、これには理由があるんですか?
畠)その辺りは話すと長くなるんですが(笑)会計事務所を辞めて立ち上げた経営コンサルタントの会社は、利益もあって事業として順調だと思っていたのですが、なんだか全然しっくりこなかったんです・・・
津)事業が成功していたなら、それでいいような気もしますが(笑)
畠)ははは。まぁそんな時に経営の勉強会で北海道に行く機会がありまして、現地で若い農業経営者さんたちと交流する機会があったんです。そこで彼らの作った食物を食べ、経営状況を聞き、日本の農家の現実を自分の目で見たことが転機になりました。
津)かなり強烈な出会いだったんですね。
畠)はい。そこから日本の農業、日本の食というものを見据え、今あるもの、今いる人たちを生かしたビジネスが自分にもできるんじゃないかと思ったんですよね。
津)それを本当に実現してしまうのが畠田さんのすごいところですよね。
畠)いえ、まだまだ実現には程遠いです。ただ、自分のためだけではなく、農業や食を通じて人と人を結びつける事業なので楽しくて!自分自身でも驚くほど夢中になりました。
津)事業転換について、奥さまは何か言っていましたか?
畠)ちょうど子どもが産まれるタイミングで事業を替え、収入も減ったので、最初はかなり反対されましたけど・・・(笑)子どもにも体験させてあげたい場や機会を創っていく事業でもありますし、何より私が楽しんで仕事をしているので今は応援してくれています。
夢を実現するための商標「日の丸食」
津)もうひとつ商標登録したのは「日の丸食」ですね。
畠)そうですね。これは最初津田さんに相談した時に「ビックワードだから取れないかもしれませんね」と言われたんですけど、取得できました。
津)公共度も高いですし、一般に認知もあるキーワードなので、取れない可能性のほうが高いと思っていましたが、許可がおりてよかったです。
畠)本当にありがとうございました。この商標登録にはFOOD WITH YOUの将来的な夢がかかっているのでどうしても取得したかったんです。
津)その夢とは、どんな夢でしょうか?
畠)はい。私たちは2020年に予定されている「東京オリンピック・パラリンピック」の選手の食事をFOOD WITH YOUの仕組みを使ってサポートしたいと考えているんです。「日の丸」というワードは前回の東京オリンピックで流行したものですので容易にオリンピックと結びつきますし、それを使うことで、東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みを象徴したいと思いました。
津)ちょうど5年先という遠くない将来ですし、大きいけれど実現可能とも思える夢でもある・・・という絶妙な距離感がいいですね。
畠)今はまだ我々の一方的な想いですが、例えば企業の社食で集まった寄附が選手の食事を支えるとか、選手たちに提供される食物を育てるとか、そういったことは現実可能だと思いますし、ほかにもいろいろ面白いことを仕掛けることができると思っています。
津)すばらしい夢に向けた商標登録にたずさわれて私もうれしいです。ぜひ実現してください。応援しています!
畠)ありがとうございます。
商標登録をお考えの方へのメッセージ
「FOOD WITH YOU」と「日の丸食」というふたつの登録商標は、私にとって夢を支えてくれるものであり、これからの事業展開の切り札となるものです。
経営者として長期的な視野を持つと、早い段階で商標登録を取得しなければならないということも分かるのではないでしょうか。
一度、商標登録を取得した場合と商標登録していない場合のメリット、デメリットをじっくり考えて見るべきだと思います。